ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団?吹奏楽団?交響吹奏楽団?
(Orchestre de la Garde républicaine)
長くなり過ぎちゃったので、独立ページへお引越しですω
内容は引っ越し前と同じなので、既読の方は飛ばしてください!
さて本題!
パリ・ギャルドの編成
パリ・ギャルドの演奏
パリ・ギャルドの譜面
サクソルン(Saxhorn)
サリュソフォン(Sarrusophone)
歴代隊長さんや歴史等については
既にアチコチのサイトで紹介されているので割愛します。
Amazonには “ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団” と表示されています。
Eテレで放送された時も “吹奏楽団” と紹介されています。
80名程度の管打楽器編成で演奏する時は “吹奏楽団” でイイのかな?
(リンクを貼ってあった動画は削除されたようです)
40名程度の弦楽器奏者もいるそうで、弦楽四重奏の編成で演奏することもあるようです。
管打楽器+弦楽器でオケ編成を組む時には “管弦楽団” と呼ぶのかな?
パリ・ギャルドの編曲も担当されている作曲家、立原勇氏のサイトに記載されている紹介文には
「パリ・ギャルドリュパブリケーヌ吹奏楽団 … の作・編曲も担当」
と、仕事での関りがある方が「吹奏楽団」と書かれていますので、現在日本国内では「吹奏楽団」が公式名称とされているのかな?
一応フランス版のwikiには
1993年以前: Musique de la Garde républicaine(共和国親衛隊音楽隊)
それ以降:Orchestre de la Garde républicaine(共和国親衛隊管弦楽団)
と名称変更について経緯が記載されていますが、混同を防ぐためにも
以降 “パリ・ギャルド” と略して記載させて頂きます。
(東京警視庁…的な表現になり、イッタイ何の団体か意味不になってしまいますが,,,)
さて本題!
現在我が国をはじめ、世界中にプロの吹奏楽団は存在しますが、“パリ・ギャルド” は「名実共に世界最高峰の吹奏楽団」ではないかと思います。
前身が設立された1848年、今から170年前の日本は嘉永元年、徳川第十二代将軍 徳川家慶の時代です。
日本史や世界史では
・大塩平八郎の乱(1837年)
・アヘン戦争(1840年)
・天保の改革(水野忠邦:1841年)
・クリミア戦争(1853年)
・アメリカ南北戦争(1861年)
なんて時代が起源の楽団です。
ビックリします!
その位置付けは、日本で言えば警視庁音楽隊をはじめとした各道府県県警音楽隊や、陸上自衛隊中央音楽隊・海上自衛隊東京音楽隊・航空自衛隊航空中央音楽隊をはじめとした陸海空の各方面音楽隊と同じ位置付けなのかな?とか思いつつ “共和国親衛隊音楽隊” って話だと「皇宮警察本部音楽隊」に相当するのでしょうか?
歴史や位置付けもさることながら、例えば現在の編成でいえば
・116名の演奏隊員で構成されている
・現在22名が民間オーケストラのメンバーを兼務
・49名が私立音楽学校教授を兼務(以上日本語版wikiより)
とのことです。
例えは悪いですが「音大の先生がTOPを吹かせてもらえないメンバー構成」って、イッタイどんだけ~?ω
TV番組のために特別編成された “オールスターバンド” みたいですよね?!
私が初めてパリ・ギャルドと出会ったのは中学1年生の時でした。
友達だった同級生、丹野君の家に遊びに行った時…
丹野君のお兄さんに聴かせてもらったレコードが初体験でした。
_(^。^;)ゞイヤ~忘れもしません!
衝撃的でした。
お兄さん、その節はお世話になりました!
その後も所属していた団体で数曲、パリ・ギャルドのために書かれた楽譜を使って演奏する機会に恵まれましたが、話せば長いので割愛します…
パリ・ギャルドの編成
近年は普通の編成になってしまいましたが、全盛期の編成はパネぇ大所帯でした。
オケのCla.って通常2人じゃないですか?
パリ・ギャルドも編成上 SoloCla. が2人いて、オケと同じように “ひな壇” に乗ってました。
その他大勢のCla.奏者はオケのバイオリンと同じ配置で、1stが12人、2ndが12人(3rdはナシ)いたりします…笑w
リアル“なんちゃってオケ”です(∂_-)ネッ
(現代の編成ではB♭Cla.は1st11人、2nd7人?)
パリ・ギャルドの演奏
パリ・ギャルドの演奏と言えば、誰でも真っ先に
“ディオニソスの祭 (F.シュミット)” や
“リシルド序曲 (G.パレス)”
を挙げると思いますが、機会があれば、是非
“トッカータとフーガ ニ短調 (J.S.バッハ)” や
“牧神の午後への前奏曲 (C.ドビュッシー)”
を聞いてみてください!!
腰ぃ~抜けて、アゴぉ~ハズれます♪((( ;゚Д゚)))
何年も前になりますが、ブトリーさんの時代に来日した際 “トッカータとフーガ” を生で聴く機会に恵まれました。
ありゃ吹奏楽ではナイですナ(^㎜^)ゞ
響きがオルガンでしたω
(純正律ではなく、平均律で和音を作っているのかは不明)
ディオニソスの祭 作品62の1 (F.シュミット)
トッカータとフーガ 二短調 BWV.565 (J.S.バッハ)
牧神の午後への前奏曲 (C.ドビュッシー)
(30秒間だけ無料で試聴できます)
来日公演を聴きに行った際には、S席で1万円前後の料金だったのではないかと記憶しています。
海外の一流オーケストラと同じ感じでした。
ただ地元フランス国内では、我々が日常目にし、演奏を無料で聴く機会がある警察音楽隊と同様、市民向けに屋外での演奏活動もしているようです。
パリ・ギャルドの譜面
昔のギャルドのスコアは、ちょっと独特な書き方をしています。
見慣れている通常通りの管楽器の配列がずら~っと並んでいて、普通は打楽器が一番下に書かれていますよね?
例えば “ディオニソスの祭” のスコアの場合、打楽器の下にサクソルン属(下記参照)が書かれています。
オケスコで言えば、弦楽器と同じ場所ですネ!
ちなみにEuph.は使われておらず、小バス(B♭Bass)が指定されています。
小澤俊朗氏 曰く「Euph.を使うと音が重くなる」のだそうです。
(以下 “リシルド序曲” についての記述は、コチラへ引っ越しました!)
そんなこんなで、先ずは “ディオニソスの祭” についてのページ を打ってみました!
以下、 “ディオニソスの祭(その1)” へ続きます,,,
サクソルン(Saxhorn)
サクソフォンを発明したA.サックス様が開発した金管楽器群。
(ベルギーの紙幣に、サックス様の肖像画が使われていたって事は知っていても何も役に立たない豆知識ω)
弦楽器がヴァイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスまで一連のシリーズであるように、管楽器でも広い音域を同属楽器でカバーしちゃおう!って発想で作った木管楽器がサクソフォン属、金管楽器がサクソルン属です。
アルトホルン・テナーホーン・バリトン…ナンて名前の楽器がありますよね?
ブラスバンド(金管バンド)でも多用されていますが、我が国では「安易に音が出やすく、値段もお手頃」ってな理由で、小学生の鼓笛隊もどきに好んで使われています。
また、このギャルドの演奏では、現在は博物館でしかお目にかかれないような幻の楽器である”サリュソフォン(サリュスフォン)”なる楽器も使われています。(現在 ORSI社 だけが受注生産をしているようです)
サリュソフォン(Sarrusophone)
金属製の Oboe と Fagott(Bassoon)だと思えばOK!
Saxophone 同様広い音域をカバーするため、ソプラニーノからコントラバスまで9種類あるそうです。
軍楽隊としてのギャルドが屋外で演奏するためにOb.とFg.の代用として、当時の隊長(サリュスさん)によって考案・命名されたと言われています。
マウスピースを用いない、ダブルリードの楽器だそうです。
興味がある方は、ウィキで検索 or 浜松の博物館 に展示してあるので訪ねてみてくださいω
まだ普門館で吹奏楽コンクールの全国大会が開かれていた頃、とある学校が ディオニソスの祭 を演奏したんですが、なんと ”コントラバス・サリュソフォン” を使っていたんですよ!
物珍しさに、演奏終了後に次の団体を聴かずにロビーまで見学しに行った想い出が~ω
左の画像はB♭TenorとE♭ContraBass
ブリュッセルの楽器博物館で展示されているようです。
(引用:The Bassic Sax Blog)
2018/05/02追記:
浜松市楽器博物館に問い合わせてみた所
「資料としては保有しているが、現在展示はしていない」
とのことでした。
行っても見られません,,,失礼しました…。
“ディオニソスの祭(その1)” へ続く